コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] わたしが美しくなった100の秘密(1999/独=米)

この名作に出られた事を誇りに思うべきだし、SAYAKAに自慢すべきだよ松田聖子。「お父さんお母さんいつ東京に帰るの?私もうここはイヤなのよ!何でもかんでもバターつけて食べるし!」こんな奥行きのある深い意味が込められたセリフ&アップ、一般人じゃあ無理。
ジャイアント白田

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「人物設定と環境設定をよくぞここまで綿密に頭良く考え尽くしたものだなぁ」と感心しまくる以外何をしろというのだ。毒のある伏線の張り方といい、毒々しい展開の面白さといい、ケチの付け所が少なすぎる!『チアーズ』よりも遙かに良かった主役カースティン・ダンストの、美人でもない可愛いわけでもない、どっちかというとブサイク寄りの微妙なルックスが絶妙に作品にマッチしすぎる!おまけに葬儀屋の死体に化粧をするバイトに、学生食堂のトレー洗いの仕事と、シンデレラの流れを汲んだ真性貧乏とくりゃあ、アンタ、文句言えねーよ!トドメに美少女コンテストなのに肝心の「美」を求めていない、毒(サルモレナ菌)のある美女コンテストとくりゃあ、愚の音もでねーよ、このクレーマー泣かせ!!

以上の事をまとめて言うと、素晴らしいユーモアセンスを始まりから終わりまで持続し続けた、コメディー映画の王道を堂々と闊歩できる作品にもっと光を!だ。(+α、下馬評を先に見て、本編を油断して不意打ちの痛恨の一撃をテンプルに喰らいながら見てしまい、矢口史靖監督の『ひみつの花園』以上の急転怒濤の衝撃に次ぐ衝撃な展開と井坂聡監督の『Focus』以上のリアル溢れるカメラワークに圧倒されたから、光を。)

それにしても、一番身近にいるから細部までよく見える、という基本的な事は分かっていてても検閲をスルリとかいくぐり、大量消費国家で権力主義賄賂国家なアメリカを巧みに簡単に面白く痛烈に、コケにした映画って何でこんなにも面白いのだろうか?と言っても、面白い理由などを数式にあらわして、面白い理由の綺麗な解を見せられるよりも、わからないままでいいから、もっとこのような映画を見たいと思う。それもカースティン・ダンスト主演の微妙な映画をもっともっと果てしなく、バカ美しくエレガントに…。

2002/12/2

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)MM[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。