なんだか、あんまり見せ場が来ないうちに終わってしまった。正味９２分との事だが、８０分ぐらいに感じた。

ストーリー的にも、アクション的にも、なんだか薄っぺらい感じがして、『ハムナプトラ２』の番外編とか言われているが、本当に番外で、魅力にかける。なんだかジャン・クロード・ヴァン・ダム主演のＢ級アドベンチャーって感じ。で、ヴァン・ダム映画には、目いっぱい彼のアクション俳優としての見所を作ってるけど、こっちはなんだかエキストラの多さでごまかしているような。さらに、本家「ハムナプトラ」のスケールや、世界観がないじゃないか。

悪役の王様も中途半端。もっと徹底的に残虐非道の極悪キングに徹するか、逆に人情味あふれ、つい感情移入したくなるような「智将」になるか。次に、父王を殺して裏切る若王子。こいつも最後の決戦の登場の仕方は、ものすごく格好よかったが、それでいてあっさりやられるし。あと、火薬持ってる老人も、「王が化学好き」の一言で終わらせているから、存在がご都合主義になっている。どうせなら、その火薬を使って何か王様が策略を企てるとかがないと。

こんだけ不満で、なぜ３点かといえば、ロック様の人間としての魅力があったから。まったくプロレスに興味はないけど、この人は役者としての可能性を秘めている気がする。