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[コメント] ブラッド・ダイヤモンド(2006/米)

タイタニック』から、はや10年。ディカプーもやっと「大人」になりました。(Reviewはかなり個人的なことです)
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画を見るにあたってのポイントは大きく分けて2つ。現在のアフリカで起きている悲劇への問題提起と、ディカプーの演技。

'05の愛知万博。グローバルコモン5はアフリカゾーン。エジプトと南アフリカ以外の国は「アフリカ共同館」という大きな建物の中をたくさんのブースに区切り、小さかったけれども、各国ともいろんな特色を出して展示をしていました。美しい自然、森と海が美しい!と、ひたすら観光PRビデオのようなものを流すところ。民芸品や美しい絵葉書とかを並べ、さながら物産館ですか?という佇まいの所。その国の住居や生活用品、衣類などを展示し、どんな国であるかを判りやすく説明しようとしていたところ。その国の「有名なもの」の一つのテーマに絞り、そこをほり下げてゆくもの。「歴史年表」を掲げ、支配・独立・紛争・内乱の歴史を包み隠さず示し、それに沿って展示をしていた国。日本とのかかわりをテーマにした国(たとえばガーナはチョコと野口英世)。

このなかに残念ながら今回の映画の舞台シエラレオネは参加していませんでした。ただ、期間中に展示のため、または「ナショナルデー」の参加のために来た、タンザニアの方と仲良くなる機会があり、今回来た方々は、どちらかと言えば裕福な階層の方々だったと思うけど、結構貴重な体験でした。他にもナイジェリアやジンバブエの方々ともお話しする機会があり(頑張ってシドロモドロの英語で話しました)、楽しかったです。

・・・って、私の万博体験記を書く場ではありませんでしたね、ごめんなさい。

ただ、そういう機会でもないと、アフリカの方々と直接お話したり、仲良くなったりする事なんて、一生無かったかもしれない。一週間ではタンザニアの本当の姿なんて判らないかもしれないし、2時間半でシエラレオネの事なんか判らないかもしれない。でも私の日常のなかでは、きっと考えることもないはずの遠い遠い国のことをちょっとだけでも知ることができただけで、私にとって万博も、この映画も意味のあるものになりました。

もう一つ、ディカプーはすごい熱演でした。ようやく「大人の」俳優になったな!って印象です。おそらく私的に過去最高!!。

もし私が脚本家だったら、「あの場面」で息子に引きがねを引かせていたと思う。死なないまでも父かディカプが大ケガとか、あるいはディカプを助けるために父が息子を撃つ、あるいは父を助けるためにディカプが息子を撃つか。

もう一つ、最後のスクープの場面で、隠蔽工作でコネリー暗殺されるとか、父狙撃されるとか考えてしまう。僕はひねくれ者なのかな?

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)わっこ Keita[*]

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