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[コメント] まらそん侍(1956/日)

笑いあり、涙あり、根性あり。バランス良くいろいろなものを詰め込んだ傑作。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 コメディ時代劇。時代劇にマラソンの要素を入れるという発想が先ず凄い。よく考えついたものだ。江戸時代を舞台としながら現代的な価値観で、青春ものにしたのが巧くはまっている。

 設定のみならず、物語も荒唐無稽。特にコメディリリーフとして登場するトニー谷が、常識ではあり得ないような演技を次々にしてくれるので、それを観てるだけでも楽しめる。しかし、そんななかでも意外にストーリーがしっかりしているのが本作の特徴だろう。まだブレイク前ではあるものの、主役に挑んだ勝新太郎が若々しいのも、なんか嬉しいところだ。走っていて後半の苦しそうな、それでも充実感たっぷりな表情が実に良い。

(評価:★4)

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