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[コメント] フランケンシュタイン 禁断の時空(1990/米)

コーマンはいつまで経ってもやっぱりコーマンなんだと言うことを再認識させてくれました。コーマン作品はこれで良いんだ。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 B級映画配給&監督で名高いロジャー=コーマン監督。本作は1971年の『レッド・バロン』以来20年ぶりにメガホンを取った作品で、コーマンの趣味がモロに出た作品に仕上がっている。

 一見B級には見えないほどの金のかけようと、豪華すぎる配役に最初はかなり驚かされたが、やってる内容は本当にB級そのまんま。なんかほっとしたよ(笑)

 前半から中盤まで、割合ゴアな描写もあるものの、金のかかったSFホラーなんだが、中盤以降だんだん物語が怪しくなってきて、最後には完全に破綻…うん。そうそう。最後に火つけて全てをうやむやにしてこそ、コーマンだ!(笑)

 …まあ、確かに破綻してるんだけど、テーマはかなり面白い。禁断の発明をしてしまった二人の科学者の葛藤が主軸で、方や人類の未来を想い、方や神の領域を目指しての発明だったのだが、ラストのあの寒々しい未来都市は、結局科学の進歩とは、破滅を生んだだけだった。そう言う虚しさを演出したのだろう…それが成功したかどうか…やっぱり失敗したと思うけどね(笑)

 それにしても配役の豪華さはどうだ。主人公ブキャナン博士に“エレファント・マン”ジョン=ハート。フランケンシュタイン博士に“バイソン”ラウル=ジュリア(なんでこの人が怪物じゃないんだ。そっちの方が絶対良かったのに)。怪物役には最近めきめき頭角を現しているジェイソン=パトリック、そしてメアリ=シェリー役に“アサシン”ブリジット=フォンダ(この人、見かけによらずホラー映画の大ファンで、『キャプテン・スーパーマーケット』(1993)にもカメオ出演してる)。出演者見ただけだと無茶苦茶豪華な映画だよ。これはコーマン監督の人徳というものだろう。彼のお陰で発掘されたりメジャーになった俳優も数多くおり、監督がどれだけ愛されてるのかがこれでも分かろうと言うものだ。

(評価:★2)

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