[コメント] 007/消されたライセンス(1989/英)
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ダルトン・ボンドの第2作。ダルトンは本作をもってボンド役を退く事になる。これは色々言われているが、実際の話は、単純に次回作を待ってる内にダルトンが年取りすぎたと言うことらしい。
本作におけるボンドの移動はフロリダ〜コロンビア(だと思う)のみ。シリーズの中でも移動距離は異様なほどに短く、演出もシリーズらしくないこともあって、印象が薄いと言うか、ちょっと首を傾げてしまう出来だった。
新しいボンド像を出そうとしたのだろうけど、結局ボンドらしくない、普通のアクション作品っぽい仕上がりになってしまったのが残念。
敵の組織に潜入する時、相手を騙して内部に入り込むなんてのは、ボンドにはやって欲しくなかったぞ。ボンドはボンドらしく、堂々と無謀に突っ込んでこそ映えるんだが…
一応“個人的協力”と言うことでQから色々道具ももらうのだが、それもちょっと演出不足だな。それに殺人のライセンスが取り消されているのにもかかわらず、あれだけぶっ殺してるって事は、要するに単なる犯罪者になったって事だろ?設定がちょっと悪いぞ。
ただ、キャラクターに関しては結構面白いのもある。例えばルウェリンのQの枯れたプレイ・ボーイぶりが見られたのは良かったし、「あれ?なんかデル・トロに似てる奴がいるな」とか思ってたら、本当にデル・トロだったとか(笑)。こういう個性派俳優の初期の姿が見られるのは嬉しいところ。
ところで本作は元々中国を舞台にするはずだったのだが、例の天安門事件のお陰で駄目になったのだとか。物語中盤に香港マフィアが出てきたり、ニンジャの集団が襲ってくるのはその名残らしい。
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