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[コメント] ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記(2007/米)

最近殺伐とした作品が多いハリウッドの中にあって、珍しい王道。これがファミリー向け映画の正しい方向性ですね。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 前作「ナショナル・トレジャー」の方は、なんか全然はまりきれず、無茶苦茶書いていたものだが、今になって改めて考えると、むしろ子供の頃の夢をストレートに描いた作品として悪くなかったんじゃないか?と思えている自分がいる。

 そんなこんなで割と素直な気持ちで続編の本作を観てみたが、やっぱりこの手の作品は斜に構えて観てはいかんと言うことを改めて感じさせられることになった。

 そりゃ前作以上にとんでもないし、ツッコミ所満載だし、いくら何でもこれはないだろう?という無茶苦茶な設定はあるものの、この手の作品を観る場合、むしろそれを笑って受け流すくらいの鷹揚さが必要なのかも知れない。これをまともに大人が鑑賞するハードな作品と思って観るから怒るのであって、むしろ最初から子供向きの、ワクワクハラハラの冒険物語として考えれば全く問題ないのだ。ワクワクさせるのが目的ならば、設定の強引さなどあって然り。いやむしろ荒唐無稽の方が楽しいのだから。真面目に荒唐無稽のものを作ったという意味では『レイダース』シリーズと方向性は同じだし。

 それに今回は家族全員での冒険ってのが良い。天才的頭脳を持つベンの行動にただ付いていくだけじゃなくて、それなりにきちんと手順を踏んで、両親は苦言を呈しているし、何より、冒険を通して家族の絆がどんどん固まっていくってのは素敵じゃないか(家族の絆を描く作品がツボだっていう身も蓋もない理由なのかも知れない)。前作でそこまでつっこめなかったことが不満だったのが解消されてる。

 それに流血が極めて少ないので、安心して観ていられる。ここのところ劇場で観た作品が殺伐としたものばかりなので、良い感じに気を抜いて観られたし。結局これが本作のヒットの理由かな?

 キャラに関しては、無茶するベンに対し、それを抑えようとする役割が多かったのも特徴かな?結局抑えるどころか、煽ってしまうんだけど。カイテルはなかなか良い役割してるよ。

 ところで最後まで解けなかった謎。大統領文書の47ページに何が書かれていたのか?これは続編への伏線なのか?

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)FreeSize[*] ぐ〜たらだんな[*]

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