[コメント] ヴェラ・ドレイク(2004/英=仏=ニュージーランド)
白黒つけるぜヤングマン
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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見ていてどうもしっくり来ないことがずっとあって。 それは不謹慎な事なんだけど、堕胎がそんなに罪なのってことなんだよね。 そりゃ尊い生命を絶つわけなんだから許されざることなんだけど、でもやっぱり今の日本にある堕胎の認識とはちょっと違う。
父親が息子のことを白黒つけないと気がすまない年頃云々言ってた。 この言葉、すごいズシッと来たな。
例えば時代や国が変わるだけで堕胎の認識も変わってしまう訳で。 ココがこうだからアレはああなんだと数学の方程式のように行かない、不条理だからこそ人生なんだと。(仲はよいんだろうけど)弟に雇われてるという不条理・挫折を経験している親父の言葉だけに含蓄がある。
マイク・リーは悩む人々を温かい眼差しで見つめてたなぁ。厳しい判決を下した判事も法廷から去る姿は寂しげだった。あのワンカット、個人的に結構好き。そしてあのラスト。これからのことを考え途方に暮れる家族。さぁどうなるって時に画面は暗転しクレジットが流れ出す。そうだ、これは結論の映画じゃなくて過程の映画なんだ。 何も解決しない。むしろ問題は一番深刻になった。貧乏だけど幸せだったっていう絵に書いたような優等生家族がこれからどう変わっていくのかそれは想像の中にとどめておきたい。
家族のその後が気になるからどこかの映画みたいに2やってなんてまさかまさか言わないよね。
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