時系列が交差しまくる構成はまさに映画ならではの面白さの極致である。

そして現代の道化ふたりが時代を超えて彼女の物語に同化していく様は、まさにアニメならではの面白さ。

しかしながら、「愛情」でななく「恋」を描こうとし、さらに究極ともいえるリアルなオチを持ってくるという構成は、従来のアニメ史観で見られない「勇気」だとも思う。

この作品、いったいどんな客層をターゲットとして制作されたのだろうか？そんないらん心配までさせる奇妙な作品だった。

しかし、そんな特定の客層を意識せずに、フリーハンドでこのようなアニメが制作できる日本のアニメ界の環境が進化している事に驚き、評価したくなってしまうのだ。