[コメント] 闇の子供たち(2008/日)
他人の性癖をなじることが出来る「真っ当な人間」が「真っ当な人間」に向けて制作した作品。だから「眺める」ような感覚でしか描かれない。犯りたい男たちの事はモンスターとして置き去りか・・・是非も無し
ラスト近く、スキャンダラスな記事に囲まれた鏡に映る「真っ当な人間」の顔。そこに観客である私の顔はどう映ってるのだろうか?
大抵の方は、そこで自身を振り返り安堵するのだろう。自分は違うと・・・
私の周囲には「後戻り出来ない性癖」を持つ人々が大勢いる。あの鏡は、そんな人間を炙り出そうとするかのように冷たく構えている。私は今、彼等の奥深くに入り込んでいる。けっして同調するのではないが、頭から断絶する気もない。彼等はモンスターではないから。たぶん・・
彼等の「内側」を一つ二つ描いてもらえたならば、本作はバランスが取れたのにと残念に思う。単に理解不能なモンスターとして描くだけでは・・・どうでしょう?
登場人物の台詞:「俺達は記者として、見たモノを伝えるだけだ」
確かに告発や実態の暴露という点では力を感じました。しかし「眺めた」だけの映画のような気もします。
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