[コメント] ディープ・ブルー(2003/英=独)
鳥は空を飛ぶもの。魚は海を泳ぐもの。
これが私の既成概念。そりゃ、多少は知っていたさ、でもね、一枚の絵面で鳥と魚が一緒に「舞う」姿は衝撃的でした。
これに代表されるように他にも多くの素晴らしい映像を見せてくれた事は誰しも異論なく賛辞を贈ることだろう。
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でもって、映画としてはどうだったのか?
映画にはストーリーが必要な訳で、本作もまたドキュメンタリーである映像を細かく「編集」によって繋ぎ合わせいくつものショートストーリーを完成させていた。
「子クジラを狩るシャチの群」「北極クマの親子の狩り」などの映像は、様々なアングルの映像とそれぞれのアップを多用して、あたかも感動的な仕上げになっていたが、実際の各映像は時系列に並べたら恐らくデタラメな時系列になっているだろう。
それでも私は寛容だからそれらの作為を認めてしまう。ドキュメンタリーと銘打ってはいても、それぐらいは許してしまいたい。だって「映画」なんだから・・・
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ただねぇ、「映画」として公開上映するならば、より一貫したメッセージ性やら全体を貫くストーリーっぽいものが必要なのではないでしょうか?
あまりにも多くの「海」を細切れで「紹介」するだけでは「映画」ではなく、TVの特集番組と言われてもしょうがないですよ。例えば、(弱肉強食→共存)だったり、(驚異→神秘→未来)(誕生→絶滅)・・・といったようなトータルでの構成が必要だったと思います。
ストーリー性が欠如したからこそ、素晴らしい映像群にも関わらず多くの観客が眠気に負けていってしまったのではないか?皆さんも指摘するラストのシロナガスクジラの絶滅に関するナレーションなどは本当に取ってつけたような唐突さでした。
やはり本作は一本の「映画」としての完成度は低い。本作はTVの特集で数回に分けて放映されるべきモノというのが最も正しい評価だと思いました。
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でも念願の薄型ハイビジョンTVを購入した暁には、先ず本作のDVDを購入したいとも思わされました。勿論BGVとしての活用ぐらいでしょうけれど・・・
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