◆結論から先に言おう。もう最高。お腹いっぱい。このシリーズ一貫してサム・ライミが監督やってくれてて、嬉しいじゃありませんか。4の敵役には、ぜひブルース・キャンベルをおながいします。

◆今回、ナゾの宇宙生物”ヴェノム”に寄生され、我らがピーターはブラックスパイダーマンに。なんでもピーターの大学の恩師の分析によれば、寄生された生体は、性質（性格）にまで影響を受け、攻撃性が増大するのだと言う。増大した結果があのイタさ抜群のピーターかよ（笑）！シャツのエリを立て、なんか妙な腰つきで街に繰り出し美女に色目を使うピーター見てたら、思わず下向いちゃったぞ。だいたいトビー・マグワイヤ自身が身長高くないし、顔つきもぽや〜んとしててあまり目力が感じられない。どう見てもヒーロー向きではないのは明白なんだが、でもサム・ライミスパイダーマンに限って言えば、赦す！なぜなら、あんな今日日携帯も持てないほど貧乏で、女に振られりゃ泣くし、他力（ヴェノム）本願で妙な方向に自信つけたみっともなさといったら、全てワタシも身に覚えがあるからだ。だから赦す！

◆もう一人の敵役サンドマンは、どこかの研究所のなにかの実験に巻き込まれ、あんな体になってしまったらしいが、ありゃなんの研究でなんの実験だったんだ？なんか説明あったか？でもそんなのどうでもいいことなので赦す！

◆バトルシーンをメインにＣＧがこれ見よがしにてんこ盛りだが、目的ではなくあくまで手段に徹した使い方をしているので赦す！

◆ことほどさようにして、第1作は”自立”、第２作は”責任と義務”そして今作のテーマは”赦し”なのだった。いみじくもメイおばさんの言葉にこそ、この映画の全てが収束されていくのだろうと思う。