[コメント] 真夜中の虹(1988/フィンランド)
映画を見終った人むけのレビューです。
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私は子供の頃、誰かが追い詰められて、ハラハラドキドキさせられるような映画やドラマが苦手、というより嫌いでした。多分、自分自身が子供特有のちまちました嘘をついたり出任せを言ったりして親を欺き(本当に欺かれていたかは疑問)、それでドキドキしたりすることもあったので、自分自身のことでいっぱいいっぱいだったせいでしょう。見るたびに、ハラハラよりイライラが先立っていました。
そんな子供が成長したら、「見つかっちゃうよ〜」とか「志村、後ろ〜」的な展開が、やっぱり苦手なおばさんになりました。だから、サスペンスやアクションのジャンルを余り見ません。
この映画って、立派なクライムアクションなのに、全然ハラハラドキドキしません。もうそれだけで感動的でした。脱獄したカスリネンたちに追っ手がかかったときですら、「あ〜あ、おいでなすったか」と思っただけで。
また、他媒体で「アキ・カウリスマキ自身が本当に想定したラスト」を読んで、「確かに、今までの展開からさもありなんなんだけれど、見ている者に勝手に解釈させるというあのつくり、憎いねぇ」と思いました(この詳細って、ネタバレ申請しても書くべきではないのでしょうか。でも書きたい!何行かのブランクをおいて書かせていただきます。これを思うと、原題「Ariel」(メキシコに行く船の名前)がなお意義深く感じられます。
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あのボートは、Ariel号に行き着く前に、モーターが故障してしまうんだそうですね。
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