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[コメント] バウンス koGALS(1997/日)

かつて、10代の子供にとって大人の壁を越えることが社会への第一歩であった。大人が子供化してしまった今、彼女達は易々と大人を取り込み大人もまたその擬似遊戯の中で戯れる。そんな、共依存状態の中で成長の余地を残しているのは彼女たちの方なのだ。
ぽんしゅう

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







未来に対して希望を持ち得る可能性としては、大人より遥かに子供の方が大きい。その点において子供化してしまった大人より、幼児化した大人社会を子供のまま彷徨っている彼女達の方がまだ救いがあるのだ。ただ彼女達の不幸は、この幼稚で歪んだ日本社会の中に自分達のあるべきポジションと姿を見出せないということだ。

「1万円でキスさせろって言われたらやだけど、100万円って言われたらOKって言っちゃうのが子供じゃないですか・・・。だって100万出すっていう大人がいるんだもん」というジュンコ(佐藤仁美)の言い分は、まったく正しい。

こんな国なんか見切りをつけて、さっさとみんな逃げ出せば良いのだ。リサ(岡元夕紀子)のように。そして最後には、子供みたいなジジイやババアとクズガキだけが残るのだ。日本沈没!ざまあみろ。

(評価:★4)

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