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[コメント] 次郎長三国志・海道一の暴れん坊(1954/日)

「俺は死なねェよ。死ねねェんだよ」と、ときに嬉しげに、ときに困惑げに口にする喧嘩渡世のやくざ男にとって、女の愛は安らぎでありながら、この世への未練であるという残酷な矛盾。馬鹿がつく短慮と純情、それを補う愛嬌と寂寥をめぐる森繁の芝居は絶品。
ぽんしゅう

この森繁久弥の石松を、渥美清が車寅次郎の芝居の手本にしたと聞いたことがあるが、確かにセリフの間合いや、リアクションのタイミングが「フーテンの寅」のそれと、まったくと言ってよいほど同じである。ここまで酷似しているとは、ちょっと驚きであった。

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