コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ストライキ(1925/露)

この成果と手法が『戦艦ポチョムキン』に反映され、その後のエイゼンシュタインの進化(+生真面目さ)を彷彿とさせてくれる。
chokobo

この工場の動き、停止、猫が横切る、家庭の生活難、このひとつひとつがモンタージュということなのでしょうが、その理屈よりも何よりも、そのシーンの持つ圧倒的な迫力。

そしてカメラの見事な動き。この頃からカメラは無尽蔵に動き続けている。そしてその画面を横切り、あるいは静止し、そしてこれらのワンシーンの印象的なこと。

この後エイゼンシュタインは『戦艦ポチョムキン』を作るが、同じ年アメリカではチャップリンキートンルビッチが活動写真を芸術に押し上げようとする、この同じ年、すでにロシアでは崇高な芸術としての映画が作られようとしていた。

技術進化はめまぐるしいが、芸術を求めようとする、高尚な志が素晴らしいと思う。ロシア芸術、弾圧から解放へ。現代ロシアでは失われたものだ。残して欲しい歴史の1ページだと思う。

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)甘崎庵[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。