『ガンダム』だって僕らの世代ではありません。

僕らは『鉄人２８号』であり『ジャイアント・ロボ』の世代なわけです。

そんな世代からすると、この映画は、

「濃い！」

濃すぎます。

それだけ緻密に計算された内容に感動といより驚きと衝撃を感じますね。確かに凄い作品です。

ただ、ストーリーとして思い入れが抱けないのは、主人公の少年が愚図なところ。

お父さんがどうしたとか、荷が重いとか、グズグズしてるのを見ていると、世の中のことわかってんのかよ！とか思わせますね。

少年だから可愛そうとかいう発想は僕らにはなくて、前出の『鉄人２８号』にせよ『ジャイアント・ロボ』にせよ、立派に大人の世界で自らの使命をまっとうしようと努力しているわけです。そういう少年をテレビで見て育ってきたわれわれにとって、本作の主人公はいかにも人間的すぎますね。

決してこの作品を否定するものではありませんが、主人公の愚図ぶりに怒り（碇）を覚えました。

（という掛詞で終わります。次も楽しみです。）

2010/08/14　自宅