話はまるっきり戦争という舞台における『ロミオとジュリエット』兄弟バージョンではないか。もともとあの話が嫌いなんだよ俺は。あと、弟を必死で守る兄の姿に『レジェンド・オブ・フォール』がダブった。あん時のブラッド・ピットもかっこよかったな〜。戦闘シーンは『プライベート・ライアン』風。頭がおかしくなって銃乱射⇒自殺は『フルメタル・ジャケット』だったね。なんだ？なんだ？パロディ映画なのか？？

それでも中盤までは、両者ともいい役やってんな〜って羨ましく思いながら見ていたよ。感心したのはウォンビンの兵士になった後の表情の変化とチャン・ドンゴンの白目剥く熱演。アレだけやれれば黒澤映画に出てもおかしくない。実際若かりし三船敏郎みたいだったぞ旗部隊長。しかし言いづらいな、「旗部隊長」。

しかしながらだんだんと「お約束」臭が俺の鼻にプンプンにおい始めた。「あ〜、後でこの場面スローモーションで回想シーンとかで使うんじゃねぇか？」という序盤の、俺にとっては不自然にしか映らない（笑顔・笑顔・笑顔の）兄弟のじゃれあいシーン。アイスキャンディーの思い出だけじゃ俺は泣けねぇよ。。。ちょっと知恵が足らない役どころの人間が死んでしまうのも「お約束」。この人は助かって欲しいなっていうお調子者っぽい人も「お約束」でやっぱり殺しちゃう。ここら辺は俺にとっちゃ許しがたい「お約束」。他にもいろいろありますがきりが無い・・・

戦争映画とはいえ人を殺しまくる兄の姿にちょっと引く。何人殺しまくるんだよアンタ。だったら最初の列車の中でもうちょっと頑張ればよかったジャン。アンタが殺してる人間にだって愛する人や家族がいるんだぜ。

戦闘シーンは臨場感というより、ただただ見づらかったな。