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[コメント] 北京のふたり(1997/米)

ご都合主義映画なので☆4点つけるかどうか迷っていたが、バイ=リンの最後の台詞がダメ押しになって☆4点。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







現在世界的にみて中国の人権侵害が問題になっているのは事実。この映画を中国人が観たら怒ると思うけど、『華氏911』を観た米国人が怒るのと同じで、或る程度事実なのだから仕方がない(誇張を意識して観ていさえすれば良い)。寧ろ、一般の中国人はこの映画を観る機会は与えられているのだろうか? 米国人がイラクやベイルートで何が起きているか知らされてないのと同じに。

米国人のジャック(ギア)でさえ、正義感溢れる弁護人に恵まれたり半ば超法規的な措置がなければ助からなかったのだから、もしこの映画のままなら、一般の中国人民や我々日本人が向こうで捕まった時にはどうなってしまう事か。ただ酷い扱いを受けている中国の司法だが、それでも被疑者に或る程度の反論を認め、法律に基づいて裁こうとしている処に救いは見られた(当事者主義的訴訟構造というらしい)。だから最後の将軍の行動は残念。ま、何れの国家に於いても市民を守るにはまずは「法の統治」が重要って事だな。

ジャックが世界的に見ても異常な米国の殺人発生件数を認め、自分の為に闘ってくれた一人の人間であるユーリンを見捨てなかったように、ぼくらも自分の国(日本)のことを見つめ、外国に住む人間を「家族」と感じられるだろうか?

(評価:★4)

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