スマステのイナガキ君も言っていたが、すごく後味の悪い映画。ドキュメント風にヒタヒタとジワジワと真綿で首を絞めてくれます。パニックとかサバイバルなんてウソ。人間ドラマってのもウソ。夫婦が疑心暗鬼になってなじりあったり、苦境で励ましあったりするけど、カメラはちょっと突き放した目線。

海ということでお約束のサメも出てくるけど、サメ対人間というより、人智を超えた自然の恐ろしさでしょうか。

奥さんが「Jesus!」とか「Oh,God!」を連発してたけど、マジで神様なんかイネーって。いや、いるとしたらものすごく公平な神様なんですね。何に対してもあるがまま。スーパーニュートラルってやつですかね。それが宇宙の法則って当たり前か・・。

極端な話、「エレファント」の雲の流れにも通じるような諸行無常を感じてしまったのですよ。ラストの奥さんの行動も凄かったなぁ。悲しすぎる気もするし、悟りの境地のような感じもありました。南無阿弥陀仏。