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[コメント] アメリカン・サマー・ストーリー(2001/米)

どうせならPTAのおばちゃん連中に「これは許せないザーマス」とか言われながら観てみたい。
tacsas

 アダム・ハーツの脚本はキャラクターをウマく描き分けていて、偏見に溢れた堅物でさえ少しは楽しめる出来。ウェイツ兄弟が製作に下がって(というか上がって)ファレリー兄弟お墨付きのジェームズ・B・ロジャーズを引っ張り出すセンスはまさにストライク。その優しい鬼畜ぶりが充分に発揮されている。

 意外と日本のPTAのオバチャン連中と観たらミシェル(アリソン・ハンニガン)あたりに感情移入したりしたら面白いんだけどなあ・・・。まさかつねに半疑問系喋りをしてたり、前作ではとんでもない女だったりしてたのなんて知らないだろうから。

--------------(以下、ネタバレあり)-------------------

 あの変人の彼女を見事なヒロインにまで持っていく自然な流れと、人気者になってしまった出演者達を集めきった上に、別撮りを感じさせない違和感は見事。各キャラクターへの愛情度も深まっている。

 そしてこの作品で個人的に1番気になっていた2人、ユージン・レビ扮する親父は相変わらずだし、「まさか出てこない訳ないよな」と途中まで不安にさせたクリス・オーウェン扮するシャーマン。彼はいつもこんな役だけど(除く『遠い空の向こうに』)その彼ですら前作よりも愛情を持って描かれていたのは嬉しい限り。

 エイミー・ヒッカリングキャメロン・クロウリスペクトのエロだけじゃない何かがある青春群像劇は今回も見事に成功。前作大ヒット(米国の話)からのプレッシャーを完全に跳ね返すほどウマくまとめていた。

 ところで「全米中のティーンの共感を得た!」のコピーは今の時代には、もの凄く下手な部類に入ってくると思うんだけどどうでしょう。多分誰もそんなつもりで観てないだろうから。

(評価:★4)

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