とにかく、設定の矛盾と、問題の本質をすり替えた「思いやり」幻想にウンザリ。演出もこれといって印象に残らなかった。おばあちゃんを思いやる気持ちに共感しただけで、退屈で仕方がなかった。

本人が一生知らずにすめばいいけど、いたるところに矛盾を感じる。昔ならいざ知らず、この時代に村から一歩も出ずに一生終える奴がいるか？医者ならなおさら、学会にも出席しないなんてありえない。ましてや、「サトラレ」は世界的な学者ばかりなんでしょう？国内法だけで監視しきれるはずがない。

「サトラレ」であることを自覚したら、本人はひどく苦しむだろう。だけど一生、周囲の人間から腫れ物に触るように接される方が、ずっと惨めな生き方だと思う。サトラレであることの実存的苦悩を乗り越える方法を研究するとか、精神的修養をした方がよっぽど建設的だと思うけど。

いくらノーベル賞ものの科学的成果を産むにしたって、トータルで考えたら「サトラレ」関連の予算は大いなる税金の無駄遣いだ。それだけの天才的頭脳があるんなら、自分で思念が周囲に聞こえるのを防止するシールドとか開発した方がいいんじゃないの？

鈴木京香の浴衣姿＆生肩に＋２