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[コメント] マトリックス レボリューションズ(2003/米)

どうみても勝ち目のない喧嘩を買って出るおやじ、ミフネ船長の心意気にまたもや涙。天命ってのを知る人は強い。
カフカのすあま

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







とにかく、あの1作目からはこれっぽっちも想像できなかった道程ですが、どうせやるならでっかい地図を描こうとした、その野心に拍手。

でっかく広げた大風呂敷。ここに取りいだしたるものは、愛あり哲学あり、世界観ありのユニバーサルな地図。この地図自体は上手く描かれているとは思わないけど、独自の語り口というのか、あの手品の上手さは健在で、スーパーマンになってしまったニュータイプに対する感嘆!!!も、突如色気を出した童貞くんへの驚愕!!!!も、断続的に投入される哲学のうわごとも、みんなまとめて、ボカンとケムに巻いてしまったみたいです。

コンクリもタイルも割れまくり。地を裂き空を割っての大喧嘩。やっぱ喧嘩は一対一ね。いいぞやれやれ〜!

さて。

そんな派手な喧嘩の火花の向こうには、みているこちらが逃げ出したくなるくらい緻密に恐ろしく描かれた戦闘シーンもあって、わたしはここに釘付けになりました。

今回もまた、鍵をにぎる男が登場。ミフネ船長も「鍵屋」と同じように、静かに運命に従うのであります。うう(涙)。ええはなしやねえ。

でも、先にも触れたように、やっぱり愛だの恋だのはいっそプラトニックに始終したほうがよかったかもしれませんね。ネオがらみのラブシーンはどれもバージンだけがみることのできる夢というか、あまりにも安っぽすぎる。それに、結ばれないうちに相手を失えば、物語の気分はもっと盛り上がったはず。どんなに燃え上がる恋であっても、しょせんは生あってこそのもの。生き死にがかかった戦場では、愛はチャチなものになってしまう。

でもでも。あのキュートでくだらない手品はもう一回、あたらしいやつをみたいです。またやってね。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ゼロゼロUFO[*] けにろん[*]

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