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[コメント] 男たちの大和 YAMATO(2005/日)

見る前から「うっわ…佐藤純彌」と言わしめる純彌マジック。見るまでもないと思ったが見たい目的が違った為に見た所やはり見て思うに見るまでも無かった。
ピロちゃんきゅ〜

もはや何を魅せたかったのかが迷走している。映画自体が大和建造当時の日本と同じように支離滅裂状態に入っていったという「現実の歴史に併せた結果の映画の迷走」という意味だろうか。それはオレが『地獄の黙示録』で言ったコメントに過ぎない(読んでねーだろうが)。この無茶な制作状態の中で一生懸命に「自分らしく」演技を務める俳優たち、特に本当に無意味に「熱い男」を演じる反町隆史と中村獅童の真剣さがまた当時の日本軍人と国民の真剣さとリンクしていて余計に痛い痛い。

まさかと信じたいが、この映画自体が持つ無意味さと日本の戦争の無意味さとのリンクなんていう真意では無いことを祈りたい。少なくとも日本の戦争には欧米とアジアの関係を一新させる意味があったのだ。この映画が歌うYAMATOの魂ほど無意味だったならオレもどっかの党や新聞のように単純に戦争はいけないよと批判したい所だが、歴史はそれほど単純ではないのだと思う。

まあ、いろいろ言っても埒があかない。真剣に考えるな!感じろ映画を!というような映画なのだろう。後援したのが朝日新聞だったから支離滅裂でもきっと大丈夫!映画になっちゃえばこっちのもの!さあ皆で声を出そう。

「映画は感情的で、残酷で、ときに無力だ。それでも私たちは信じている、映画のチカラを!」「映画のチカラを!」

要約すると違う所で評価しろって事か。つまり、要は蒼井優かと。

砂浜でこける蒼井優は最高。

とはいえ、見る前から判ってた事だが、この映画を「蒼井優が見たい」なんて理由で見るのがそもそもの大間違いなのだ。失敗の根源には必ず理由があるという証明だろうか。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)prick[*] sawa:38[*] 水那岐[*]

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