ものすごく乱暴な言い方をするなら、悪徳弁護士事務所に勤めるギャビンは「悪」の道をこれまで歩いていて、過去を反省して良き父親になろうとしているドイルは「善」だった。

その2人がぶつかったことで、ギャビンは「善」に気づきはじめ、ドイルは逆に「悪」に引き寄せられていった。しかし、2人ともこれまで進んできた「車線」に影響されて、なかなか相手の道に入っていけない…というところが、この話を面白くしている要素だろうか。もっとも、その「負の連鎖」が延々と続くのにはどうも気が滅入って、あまり高評価を下すにはためらわれるのだけど。

でも、結局「善」が勝つことで締めるあたり、製作側のスタンスが良くわかるね。いや、それがいいとか悪いとかってわけじゃないんだが。

ところで、「Good Friday」を「華〈はな〉の金曜日」と訳した字幕は、いくら何でも違うだろ！　戸田さん！