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[コメント] たまゆらの女〈ひと〉(2002/中国=香港)

コン・リーと現代劇との相性はなかなかいいと思う。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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詩人の男を愛した女性の末路を描いた映画。

きれいなおかあさん』に続くスン・チョウ監督とコン・リーのコンビ作だが、今回はストーリー的にはやや薄っぺらい印象。詩人の男、陳清(チェンチン)と恋をした周漁(チョウユウ)の恋愛エピソード、陳清との恋がうまくいかずに、電車で出会った獣医の男、張強(チャン・チアン)と過ごすひと時の恋愛など前作同様、短い上映時間内に色々とつめ込もうとしているが、展開が単調でキャラ描写もあまり心情が描ききれていなかった感じがする。

特に陳清の出番が中盤以降なくなってしまい、その後周漁をどう思っていたのかも描かれないので、陳清へ恋悩む周漁の行動があまり切実に感じられなかったのが残念。他にもこの作品では主人公を中心に描きすぎる面があったために、周漁に恋する2人の男との恋愛ドラマも印象が弱かった。

最後に周漁が過去を回想しているのだと思われていたエピソードが周漁にそっくりな陳清の現在の恋人だったというオチは意外性があったが、陳清と出会った後のエピソードを出来れば描いて欲しかったところ。

映画としては『きれいなおかあさん』もそうだが現代劇とコン・リーとの相性はなかなかいいと思う。今回も大人の女性の色気を感じさせる魅惑的な演技を披露し、改めて演技幅の広さを実感させられた。

(評価:★3)

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