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[コメント] 25時(2002/米)

中盤まで友人や恋人も信じられずに主人公が疑心暗鬼に陥るところは緊迫感があって興味深かった。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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25時間以内に収監される男の姿を描いた映画。

限られた時間内に大人しく警察に身柄を引き渡すか、それとも逃走して密かに新しい人生を送るかの運命の選択を迫られた主人公の姿が淡々と描かれていて、主人公モンティが逮捕された経緯が警察や麻薬組織の仲間から恋人のナチュレルの告げ口だと聞かされ、さらに彼女と友人が浮気しているのではと疑い、恋人も友人たちも信じられずに疑心暗鬼に陥る過程は緊迫感があってなかなか興味深かった。

ただ、中盤でモンティの身柄を実は麻薬組織の仲間が売り、なおかつばれるのを恐れてナチュレルが告げ口したと嘘を教えていたという展開に持ち込んだ時点で、この映画は重みがほとんど薄れてしまっている。そしてその後、素直に収監されるか、父親の助言どうり逃走して行方をくらまし、密かに暮らすのかで迷うモンティの姿が描かれるのだが、正直それだけで映画を最後まで引っ張るにはさすがに話が広がらないのか、終盤はかなりだれてきてしまい、ラストは特に何の印象も残らないまま終わってしまうのが残念。

それとこの映画ではモンティの一日の様子を描く一方で裏で9.11事件後のアメリカの対応を痛烈に批判した描写が描かれているが、モンティが鏡の前で愚痴るシーンだけでなく、もっとストーリー全体に絡めて欲しかった。

役者としてはメアリー役アンナ・パキンは容姿がかなり色っぽくなってきて、男を誑かす小悪魔な女性の演技に磨きがかかりストーリーと全然関係ない役柄なのだが、存在感があった。モンティの友人のジェイコブ役フィリップ・シーモア・ホフマンやモンティの父親役ブライアン・コックスもなかなか印象深い演技。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)茅ヶ崎まゆ子[*]

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