[コメント] エル・マリアッチ(1992/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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マフィアの手下を殺した男と間違えられた男のアクション映画。
低予算ながらアクションの見せ方やテンポはよく、アクション映画としてはそこそこ楽しめる。また主人公のエル・マリアッチのギャングに追われている身ながらどこかお調子者というキャラもなかなか面白かった。
マフィアのボスであるモリーシオの手下を殺した男アズールとエル・マリアッチの特徴が全く一致しないという点に引っ掛かりがあるかどうかで映画の評価が大きく変わってくるように思う。
アズールが黒の服を着ていてギターケースを持っているのがトレードマークだというのはわかったが、正直その抽象的な情報だけでモリーシオの手下がアズールを探すという展開にかなり無理が感じられる。
そもそもアズールが手下を殺した酒場で目撃者であるマスターが、はっきりと顔も見てるにも関わらず、黒い服を着ていてギターケースを持っていたという大まかな特徴しか言わなかったことが不思議でならない。
アズールはヒゲも生えていたし、体格もエル・マリアッチよりも段違いに太めで肌も褐色という大きな特徴があるのにも関わらず、わざわざ抽象的な特徴だけを伝えたのにどうにも違和感を感じる。これがあんまりはっきり見えてなかったなら、それだけのことしか分からなかったという補填が展開上されていれば、エル・マリアッチが勘違いで追われる展開も納得できるのだが…
それと宿屋の主人がモリーシオの手下から聞いた特徴の男だと思ってエル・マリアッチが来たことを密告するシーンがあるが、黒い服を着ていたといってもエル・マリアッチの場合は黒い上着を着ていただけであって黒い服を着ているのとはちょっと違うような気がする。
このエル・マリアッチが間違えられて命を狙われるという展開自体がちょっとしっくりこないため、誤解から生まれたラストの悲劇の展開も素直に受け入れにくかった。
それとエル・マリアッチとヒロインのドミノとの関係がやや弱い感じだったのもラストの展開を薄っぺらくしている要因のように思う。
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