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[コメント] ガンヒルの決斗(1959/米)

設定は面白いのに、ちょっと複雑な各登場人物間同士の感情の抱き方に説得力がなく、残念な出来。
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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年来の親友同士の片方の息子がもう片方の妻を殺してしまい、一方はそれを逮捕しようとし、一方は逃がそうとしながら、その間もお互いの友情は保持し続けているという綱渡りな設定。これに一方の恋人である女が、敵対しているもう一方にも心惹かれるものを感じ、手助けさえしてしまうというのが絡む。考えて見りゃ物語の軸となる主要キャラクターの構築でさえ相当難事業ですね。これに息子だとか、息子の友達とかまで注意がまわるかっていうと無理そう…。この親からどうしてこんな子が? この人はこの人のどのへんに惹かれたのか? とか、一人一人のキャラ設定はともかくとして、それらの結びつきかたに釈然としないものを感じる。これがいちいち納得がいくくらい見事に有機的に結びつけば、かなり面白い作品になっていたと思う。監督がそういうキャラの掘り下げにもともと興味がないのでしょう。保安官の「私怨」か「友情」かっていう肝の部分もきちんと手をつけていない感じだし。汽車を待つまでの5時間という状況のハラハラ感もいまいち盛り上がらないし、観る前にシナリオを読む機会があったら、その時のほうが面白く感じただろう、というような感じでした。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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