[コメント] 空気人形(2009/日)
真の意味での純粋無垢という目の眩むような設定、そしてそれを体現するペ・ドゥナの完璧。しかし、僕としてはこのおそろしくきれいな映像を自分の中の違うところで受け止めさせてもらいたかった。
ぶつぎりの状況提示、虚実ないまぜの展開に突然挟み込まれる衝撃、演出の過剰（影、透明、綿毛、詩･･･）、意図的にやっているのだから悪く言うのは天に唾するようなものだろう。ストーリーの完結にはある意味「哲学的」な思考を求められる。それも悪かろうはずはない。非の打ち所は、ない。でも敢えて不満を言いたくなるのだ。そういう作品。
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