[コメント] フォーン・ブース(2002/米)
設定や台詞、主演俳優の演技が魅力的(善意の押し付けがましいのが璧に瑕)なのは勿論だが、この手のワンスチュエーションスリラーを撮るとき疎かになりがちな背景、”活きた街の動き”が確実にフィルムに定着している。
だから臨場感が違う。臨場感、即ちスリラーである。本場アメリカの古き良きミステリ短編を髣髴とさせてくれる、都市版『ノーマンズ・ランド』といった印象の小品である。
ミステリ、という言葉から「土ワイ」や「火サス」、頑張って「横溝正史」なんかを連想する人には、この映画は短すぎたろうし、そうでなくても律儀に窓口に1800円(彼女の分と合せて3600円)納めてしまった人には不満も残るだろう。「世にも奇妙な物語」みたい、なんてお決まりの台詞も聞けるかも知れない。気持ちは判る。こういう小品はタダ券か株主優待券、あるいは二番館二本立てで観られるべきである。何故、全国公開なんかされたのだろう。コリン・ファリルって俳優はそんなにネーム・バリューがあるのか。あ、スピルバーグの映画に出てるのですね。納得。
本編と全然カンケーないけど、犯人の声、吹きかえるとしたら遠藤憲一で決まりやね。彼って『武者(ムサ)』の予告編でも『マトリックス』と全く同じこと言わされてるね。
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