浮気相手を殺し､刑務所に投獄された女が弁護士の協力を得て､無罪を勝ち取ろうとするミュージカル映画｡

ステージ･ショーがメインで､ストーリーがおまけという見方なら､この映画は非常に魅力のある映画となるかも知れない｡

逆にストーリーに集中したい場合､話の間に挟まれる歌と踊りのシーンの多さでテンポが悪く､退屈感を抱いてしまう｡『ダンサー･イン･ザ･ダーク』のようにストーリーの流れに沿って､そのまま､歌と踊りのシーンに入り込めばいいのだが､この映画の場合､唐突な感じもあり､なおかつキャラの心情が歌と踊りの中にそれほど再現されているとも思えない｡

舞台演出に関しては､各ステージ､それぞれ演出を変え､飽きさせないような工夫をしているところはさすがだが､全体的には統一感がないという見方も出来る｡個人的に､レニー･ゼルウィガーに操り人形を演じさせていたところは一番よかった｡