[コメント] マイノリティ・リポート(2002/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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●すごくコリン・ファレルに期待していた。「準主役」であり、ストーリーの行方に深くかかわる重要な役のはず。しかし、やっぱり「トム・クルーズの映画」で終わってしまい、コリン・ファレルは「使い捨て」られた印象が強い。●改めてふりかえってみると、ウィットワー(コリン)の出番を全部削除しても、大して支障がない。(陰謀に)トムがはまり、トムが逃げ、トムが解決する映画。その中で、ウィットワーが全く見せ場がなかった。逃亡中の立ち寄り先を見つけても逃げられるし、アガサもやすやすと連れ去られるし、せっかくの「サシの勝負」も、まんまと逃げられるマヌケにしか映らない(「ルパン三世」の銭形警部的)。「殺害現場」にも間に合わない無能ぶり。あげくにあの最期。雑魚と変わらないじゃないですか。●『ジャスティス』の時は、ブルース・ウィリスが一歩下がって、この若い俳優に見せ場を任せていたので(私の解釈ですが・・・)、とても好感が持てました。その時に、『マイノリティ』は、きっとトム・クルーズがおいしいとこ全部持ってくんじゃないだろうか・・・、と思っていたが、そのとおりになってしまった。
●で、結局見知らぬ男クロウは、トムに撃たれたのだろうか?。殺されたのだろうか?(あのオッサンははっきりと「クロウとウィットワー殺害容疑」と言ってる)。そこのところが曖昧。ここのレビューで他にこの件をツッこむ人が見当たらないから、それを疑問に思うのは私だけなんだろうか?。●殺意に駆られて銃を手にして、その瀬戸際でせっかく思いとどまり、さらに陰謀に嵌められたことが判っていながら、その上で何故引き金を引いたのか理解できない。少なくとも10階からガラスを突き破って転落すれば、間違いなく「即死」だろう。まさかベランダがあって、そこの上に倒れただけで、銃撃も急所をはずれ軽傷であった・・・という訳ではなさそうだし、ということはトム・クルーズは立派な「殺人犯」であり(おまけに薬物乱用)、元妻と子作りに励むことなど絶対ありえないはずなのに、その辺のことを全部「無かったこと」にでもしたかのようなハッピーエンドは、正気の沙汰ではない。●余談:トムの「グッバイ、クロウ!」のセリフは、ドリームワークスがラッセル・クロウと決別したかと思わせられた・・・。
●さて、この映画、『2』を作れそうなポイントをいくつも残している。「秘密の場所でひっそりと暮らす三人のプリコグたち」「トムの息子の生死」「誘拐犯の正体」「司法省の思惑」「角膜による認識管理」「麻薬」「本当のマイノリティ・リポート」「釈放された<容疑者たち>」など。●それから10年後、プリコグたちを悪用しようとする謎の組織、その中に成人したトムの息子が・・・。そして親子対決が。しかしそれは国家レベルの陰謀だった・・・とか、どうでしょう。
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