種の違いや食物連鎖をあえて外した物語設定などに、文句を言う気はさらさらなかったんです。そんなものをすっ飛ばしてウットリさせてくれるのがアニメの底力だと思うから。ネズミが犬飼ってても文句言わせない、それがアニメなんです。

ところが今回、それが何故か妙に気になる。要は話がウソっぽく感じちゃうんですよね。コメントに書いた通り、まずはキャラクターの可愛くなさが大きいと思うんだけど、どうもそれだけでもない。

考えてみるに「人間」の登場が大きく作用してるんじゃないかと思うんです。3種類の「動物」が「人間」を助ける。何か微妙に人間の傲慢さが漂うんですよね。いや、制作者側にそんな意図があるとは全く思ってないんです。でも「動物に人間が助けられる様を観て感動しちゃう人間」っていう構図って、あまりに利己的で生々しい気がしてイヤだなって。しかも2種類の「動物」と「人間」が1種類の「動物」を助ける、という話にしちゃったら、今度はウソ臭さが強烈に強まってきちゃうしね。

そんなことを考えると血を見せない安心の見せ方や、自然界なのに勧善懲悪の展開が、途端に子ども騙しにしか見えなくなってきちゃったんです。騙されたくて観たのに目が冷めちゃった感じ。

そんなわけで、自然と人間が相入れることの難しさばかりがクローズアップされる感想になってしまったわけでした。助けるのも助けられるのも動物だったなら、きっと何にも気付かずにウットリクラクラしてたんだろうと思います。あともっと可愛いキャラクターだったらね。