[コメント] 冒険者たち ガンバと7匹のなかま(1986/日)
人間の描き方が秀逸。足音などの物音が非常に大きく、顔ははっきりと描かれない。動物が主人公のアニメで、これほど人間が恐ろしく描かれている作品はそんなにないのではないか。
子供の頃、見ていたアニメの中で、印象に残っている曲が幾つかある。その中で、子供心に“渋い”、というか、何となく“美学”を感じたものが二曲ある(当時は、美学なんて言葉は知らなかったけど)。
一つは、「ルパン三世」の「ワルサーP38」。
もう一つは、言うまでもなく「ガンバ」のエンディング曲である。
この映画でもエンディングに使われていたこの曲、今でも歌える人は多いのではないだろうか。私も今でも歌える(音痴だけど)。
さかまくなみとひらめくそらが ガンバとなかまをうちのめす
たびはもうこれまでだ ぼうけんをうちきろう
けれどもガンバはゆびさした ちいさなしまを
カモメはうたう あくまのうたを ほばしらにあさひがのぼる
けれど ゆうひはおまえとなかまの ドクロをうつす
TV放送で二番があったかどうかは覚えてないが、明るい歌詞が多いアニメの中で、「夕陽はおまえと仲間のドクロをうつす」というところで終わってしまって、子供心に得体の知れない不安感を抱いたものだった。ノロイに大いに恐怖し、エンディングの曲も毎回ばっちり聞いて不安になり、次回が待ち遠しくなる。
この曲一つとっても、このアニメが、決して子供を侮っていない、ということが分かる。
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