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[コメント] 耳をすませば(1995/日)

切なくて切なくて
バーボンボンバー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







絶妙なタイミングでの音楽の使い方やカメラワーク、無音の時間の表し方、隣の部屋の話し声は小さく聞こえる撮り方など、すばらしい演出がジブリの中で(微妙なニュアンスでだが)異色な監督が出てきたと思った近藤善文監督だったが、この作品を撮り終えたあと、すぐ亡くなったらしく、ぼくの悔しい気持ちは『イル・ポスティーノ』のマッシモ・トロイージのそれよりも大きかった。←変な文章だけど言いたい事はわかりますよね

作品の感想は、ここから下。

最後の何の音もない早朝のシーンの美しさといったらない。日常をうまく描いている。その日常はこの登場人物たちには決してつまらないものではなく、それぞれ楽しんで生きているという感じが映像から伝わってくる。冒頭のオリビア・ニュートン・ジョンのカントリー・ロードが流れる中、空から写したカメラが何気ない駅の風景に変わり、サラリーマンたちもこれから家庭に帰り、休息の時間になるという幸せな雰囲気がすごくいい。それで、曲が消えていくのだが、まだ消えないで、と思う。あの絵のタッチはなんなのだろう。そしてまたお父さんがいい味出してる。あと、お母さん!室井滋がものすごくうまい。

とにかく、自分も何かしなくてはいけない気になってしまう。切なくて、やるせない。結婚までいかれると何だかもう切なくて切なくて、もう・・。

やっぱりみんな中3の想い出というのは切ないものなのかなあ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (6 人)おーい粗茶[*] Santa Monica makoto7774[*] shaw[*] ペンクロフ[*] sawa:38[*]

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