[コメント] 真夜中まで(1999/日)
男、ジャズ、女。もう何もいらない。
たとえミシェル・リーに今ひとつ魅力が足りないとしても、映画の進行と物語がシンクロする構成が新鮮味に欠けるとしても、面白いものは面白い。さすが和田誠監督、ただの映画好きではない。小道具の使い方のセンスはビリー・ワイルダーから、流れるようなカメラワークはヒッチコックから。往年の映画のおいしいところを上手に消化しているではないか。典型的とも言える”巻き込まれ型”サスペンスのスタイルを採りながらも、作品に漂う雰囲気にどこか優しさがあるのは、主役の2人(真田広之とリー)の功績だろう。次々と現れては消えてゆく奇妙な人たちも、作品に不思議な暖かさを与えている。1時間50分、夢のような空気に包まれた。
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