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[コメント] リオ・ブラボー(1959/米)

これぞ西部劇!まさしくストレートな作品です。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 西部劇を作らせたら最強のコンビであるホークス監督&ウェインのコンビで満を持して作られた痛快西部劇。サイレント時代から西部劇にこだわった監督の集大成とも言え、オープニングシーンはほぼ無声映画そのもの。歌も含め、音楽の使い方が凝っている。保安官としての責任感や友情、愛情、そしてガン・アクションという基本を全て押さえ、豪華な作り方が特徴。

 ただ、そもそも本作を作るに至った理由というのは、ジンネマンの『真昼の決闘』(1952)を観たホークス監督が、「保安官が町の人に助けを乞うなど西部劇ではない!」と言い放って、“これぞ西部劇”と言えるものを作ろうとしたためだったとか。そのため『真昼の決闘』とシチュエーションを似させているのだが、主人公のチャンスは絶望的な状況にあっても決して弱音を吐かず、最後は手持ちのカードを全て使い、幸運も味方に付けて勝利を収める。定式に則った、「これぞ西部劇!」と言えるものに仕上げている。

 それで演出、人物とも名人芸の作品である事は確かだが、一方で『真昼の決闘』が大好きな私としては、どうしても軍配はあちらの方に上げたくなる。職人的な仕事であるとは思うけど、あまりにひねりがないので、素直に終わりまで観て終わった。と言う感じ。

(評価:★3)

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