[コメント] 花様年華(2000/仏=香港)
「世界遺産」が始まったのかと思った。即効性はあるけど持続性がない安物のマリファナみたいな映画。
確かに「映画」然としてた。確かに「大人の映画」だった。確かに「a fine romantic movie」だった。
見終わって10分くらいは気持ちイイ。でも、1時間くらいたつと、「オールバック」「チャイナドレス」「階段」「夢二」「キザスキザスキザス」くらいしか記憶に残らない。一日経ったら、「サントラ買うべし」って防忘録に書くことくらいしか覚えてないんじゃないかな。だから安物のマリファナ。
言っちゃ悪いけど、楽しめるのは「雰囲気」だけで、中身はスッカスッカ。物語がほとんど役者任せだからかもしれないし、まあ、今に始まったことではないけど、ウォン・カーウェイ。それだけで二時間近く見させる力量には感服するけれど、「何かええもん見ましたなあー」「そーどすなー」ってな雅な余韻に浸るだけの映画は物足りない。だから、「ケド、ケド…」とイチャモンつけたくなる。
まあ、『夏至』に4点付けた手前、これも4点にしようかと思ったんだけど……
ラストはずるい。「世界遺産」(TBS系列)かと思っちゃった。あれは、そこそこ力量のある監督なら誰が撮っても「美しい」し、僕には、あの到着点は「逃げ」としか映らなかった。
ところで、チャイナドレスって冬服ないのかな?
[10.31.01]
〔★3.5〕
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