[コメント] あの頃ペニー・レインと(2000/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
見終わったあと、素直に良い映画だぁ、と思えるような爽やかさが残る。ラストシーンが全て爽やかなハッピーエンドに収まり、ものすごく後味を良く残す。ウィリアムがラッセルに「音楽のどこを愛しているか?」と質問を投げかけ、ラッセルは「まず言わせてくれ。全てだ。」と答えるが、このラッセルの台詞が映画全てを象徴していると思った。今まで2時間、この映画を見ていると、この「全て」という言葉にかかる意味はすごく大きいと思った。音楽は仲間との交流や愛、ハプニングなど音楽に関わること全てなのだ。たった一言の台詞だが、今までのバンド・ツアーを通しての経験から得たものを表現した言葉だと思った。音楽は音楽以上の存在なんだなぁと感じた。映画全てを懐旧させる印象的な一言だと思った。全編通してしっかりとツアーにおいての人間関係を描写していたから、その一言が活かされ、説得力もある。元々の目的であるバンド取材も結果的には成功し、ローリング・ストーンの表紙を飾るし、ウィリアムとペニーとの関係も納得の行くものとなり、ウィリアムと母親の関係も最終的には改善されているのも見ると、今まで描かれたことを最終的には全て曖昧にせずに、しっかりと心地よいハッピーエンドにしてくれたのも快い。
役者もかなり魅力的だと思った。特にケイト・ハドソン。初登場シーンから釘付けになった。顔もかわいいのだが、この映画ではそれ以上に輝いている。男の視点で見ていると、彼女には惚れてしまいそうなくらいでした。それに加えて、ウィリアム役のパトリック・フュジットも良い。おどおどとした感じだが、次第に成長していく様を良く演じていたと思う。特に、ペニー・レインに対する気持ちの表現が些細ながらかわいい。最終的にはペニー・レインと親密になれたのでこっちも嬉しくなってしまった。
ウィリアムを中心とした非常に爽やかで素晴らしい青春物語だと思った。キャメロン・クロウ監督の自伝的映画だが、こういった叙情詩は個人的にも好きだ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (10 人) | [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。