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[コメント] カル(1999/韓国)

愛されない子の悲劇。
maoP

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







父親に娘として愛されなかったスヨン。6人姉妹の末娘であるために男の子として育てられ、やはり娘として愛されなかったスンミン。

あるがままの自分を無条件に受け容れ、認め、愛してくれる親がいたなら、この事件は起こらなかっただろう。

そして、刑事。 汚職(事実かどうかは不明)してまで母親の治療費を捻出した彼は、母に愛されて育ったのだろうか。愛されて育った温かさを感じて、スヨンは彼を殺し得なかったのだと思いたいところだが、彼の暗さも尋常ではない。

この映画は私にとって、ものすごい衝撃だった。謎も気にならないほどに。 『セブン』、『羊たちの沈黙』以上に恐ろしく、哀しく、痛ましく、そして何故か美しいとさえ感じるこの作品は、韓国映画の見方を変える力のある1本です。

(評価:★4)

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