[コメント] 独立少年合唱団(2000/日)
私も問いたい。「あれは何だったっけ?」
都会にもどりたがる教師の存在や父の遺言など、伏線にもなりきれない添え物的キャラやエピソードが多すぎる。
革命の熱に翻弄された時代そのものや人々を描きたかったのか、限定された世界における少年たちの成長や友情(愛情)を描きたかったのか、それとももっと抽象的な、喪失や諦念の感覚を描きたかったのか。
どうも全てが中途半端な感じがする。
舞台の美しさや歌声、エロティックな雰囲気に飲まれそうになりつつも、心に響くものはあまりない。どうも強く訴えかけてくるものがない。
この世代の少年たちを主人公にするならばなおのこと、根底には一つぐらい、カッチリとしたテーマがあってほしい。
ノスタルジーを象徴するための美しい記号としてのみ彼らを扱うのではなく、もっと血の通った「物語の主になりえる存在」として扱ってほしい。
いずれにせよ、タイトルにもなっている「少年合唱団」(の活躍など)をメインテーマにした映画ではないらしい、ということだけは確かなようだ。
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