コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] メル・ブルックスの大脱走(1983/米)

ブルックス監督の入門編としては最適の作品ではないでしょうか?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 1942年のルビッチ監督による『生きるべきか死ぬべきか』のリメイク作。ただ流石ブルックスらしく、単なるリメイクには終わらせない。コメディを得意とするブルックスらしい作品になっているのが特徴で、ブルックス自身は今回製作と主演で、実際にメガフォンを取っているわけではないが、安定したブラック・ユーモアが楽しめる作品に仕上がっている。

 私はブルックス監督作品が大好きだけど、この人のコメディはとにかく毒が多いのと、メタフィクションを多用することに特徴がある。それでストーリーそのものをぶちこわすことも多々あるが、それらも含めて大好きだ。

 今回は原作ありだし、製作に回ったためか、メタな描写はさほど無いが(ラストの出演者紹介が強いて言えばそうだろう)、その分ストーリーに沿ったコメディがぽんぽん出るし、中にはかなりブラックなものもの多数登場。こういう毒気がこの人の魅力だ。

 ただブルックス自身がユダヤ人であるためか、基本路線は真面目なものなので、ブルックスのアイデンティティが感じ取れる作品に仕上げられている。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。