[コメント] 町奉行日記 鉄火牡丹(1959/日)
勝新版『どら平太』。オモシロイです。
勝新主演、三隅監督コンビの時代劇。スジは、言うなれば「遠山の金さん」。舞台はさる地方大名藩、犯罪の温床である歓楽街の浄化を図るべく江戸からやってきた新任町奉行、望月小平太の活躍を描く。「どら平太」の異名をとる望月小平太は、腐敗の根を絶つべく遊び人に扮して歓楽街に単独潜入、悪党のアタマと直に話をつけて解決を図ろうとするが…。
望月小平太という軽妙な風体のキャラクターが勝新太郎にピッタリで、観ていて安心して楽しめる。彼を取り巻いている敵味方のキャラクターも存分に生かされていて、笑いを織り交ぜながらクライマックスの立ち回りまで飽きさせずに見せてくれる(原作の筋書きを曲げてクライマックスに立ち回りをもってくるあたりがプログラム・ピクチュアの通俗精神かも)。それにセットも万端。細かな配慮のある娯楽時代劇の秀作。
四騎の会脚本の『どら平太』より、娯楽としては格段に巧妙に仕上がっているように思われる。
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