[コメント] 破線のマリス(1999/日)
最後の「オチ」にちょっと無理があるんじゃないだろうか。そのことを置いておけば、日本映画では近来まれなテーマを扱っている。この映画が、普通のTV局で放映されるような日がくるのだろうか。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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直観にみちびかれて現実を切り取った(編集した)報道は時に真実や本質に鋭く迫るものであっても、時には予断と偏見にみちたねつ造になりかねない、その危うさを、特に被害者になった陣内孝則が説得力ある演技でみせていた。
そしてその危ぐを大きくしているのが、誤報や「報道被害」に対して真剣な反省や謝罪を見せないマスコミの態度ではないか。そういう問題に大胆に踏み込んだ姿勢は評価できる。
最後の「オチ」には「うーーーん」となってしまうが、それ以外は、全編に刺激的な緊張感がみなぎっていると思う。特に、陣内孝則が黒木瞳に向かって、両手でカメラのフレームをつくってのぞくシーンは鳥肌がたった。
カメラを通せば、何でも主張できるのかと、言わんばかりの痛烈な皮肉ではないだろうか。公の場で活動する人間の覚悟が、問われているような気さえした。
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