[コメント] マグノリア(1999/米)
ミドリ・エクス・マキナ(はあと)。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「親の因果が子に報い」の教えを完全に超えていく物語。スポットは、子が受けた報いを逞しく跳ね飛ばしていくところに多く当たります。
特に素晴らしかったのは、捨て子(トム・クルーズ)が「死なないでくれ」と死にかけの父親に懇願する部分。ハードルを越え和解を示したことが逆に、相手にとっては詰んでいる状況であります。子供のまま止まった心は結果的には復讐、に気づくことはありません。赦すことで自分だけが解放される、自分だけが楽になる。これでいいのだ、と私はみました。
物語が進むにつれ、まあいっか的なものを掴んでいく人物が居る一方、煮詰まっていく人物が同じだけいます。混沌という言葉で表すのは簡単だけど、まあ、本来的に生活は、全体も細部も混沌に支配されてると言うしかない。収束はしないと。
この収束するはずもない混沌に対し、ドスドス降ってくるカエルちゃん。こうでもしなきゃこの重さに幕を下ろしちゃいけないんだ、という真面目さ。尊敬する。
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