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[コメント] アメリカン・ヒストリーX(1998/米)

人種差別の「否定」を、「肯定」を描写することで訴えかける危険な作品。
d999

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







モノクロでの描写は、白人の視点から見た現実ではない彼らの心象で、白人の黒人に対する差別・暴力などが正当化されて表現されている。結局カラーの描写で、差別否定のお決まりなラストへ向かうんだが、モノクロの描写があまりにも衝撃的なため、一層ラストの感動が増す。「肯定」を描く事で「否定」が強調された。監督さんの勝利。

この作品で、黒人差別をする白人にもそれなりの道理があって、怒りを潜ませている事が分かる。デレクの場合は、黒人にオヤジぶっ殺された怒り。その怒りを抑え、解決する事は簡単な事ではない。だが、ほっておけば怒りや憎しみが更に増していくのは必至。問題から逃避してばかりいては何も変わらんよ、と伝えてくる。「怒りは君を幸せにしたのか?」このセリフが、この作品を象徴しているし印象深い。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (9 人)FreeSize makoto7774[*] スパルタのキツネ[*] ina[*] LOPEZ que pasa? Walden[*] ymtk[*] おしゃれねこ kekota[*]

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