[コメント] 地下水道(1957/ポーランド)
『灰とダイヤモンド』前夜!!!
ワルシャワを舞台とするワイダの映画は、そのご本人の政治的活動も伴って現実と芸術が見事にリンクし素晴らしい作品群を残すことになる。
この映画は『灰とダイヤモンド』の前の作品だが、追いつめられた人々とそれを蜂起しようとする者。そしてその環境などがエネルギッシュに描かれていて若々しさだけではない情景描写を見てとれる。
生きるとか戦うとかいう発想は、すでに日本人から失われているわけだが、この後の『灰とダイヤモンド』を連続して見ることで、その本能を見いだすかもしれない。ポーランドという国の置かれたこの状況をどれほど臨場感たっぷりに見ることができるか。
『灰とダイヤモンド』は歴史的名画であるが、この作品も劣ることない名作だ。地下水道に響く声、その影そしてその会話、追いつめられた者達の恐怖、勇気、愛情など、短時間の映画だがぎっしりと熱意と情熱が詰まっている。
5点!
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。