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[コメント] ナビィの恋(1999/日)

こう言う事を言うのは的はずれであるとは思うのだが、どうしても…
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 『ベスト・キッド2』を思い出すよ。だって舞台も沖縄だし、掟によって海外に行った男が老人になってから帰ってくるって言うのはそのまんま。あれからカラテを外して、もっとリアルにしたらこうなるんじゃないの?

−−−−−−−−−−−−−−−閑話休題−−−−−−−−−−−−−−−−

 不思議なリズムを持った作品で、いわゆる「癒し系」の作品という事になるのかも知れない。

 友人に連れられて沖縄周辺にある小島に行った事があるが、その時にここは独特の時間が流れる場所だ。と思った。

 通常の時間とは切り離され、日がな一日呆っとしていたとしても、何も問題ないような、そんな気分になる。それに私のようなよそ者に対してもかなり寛容だった。どの家に行っても三線(サンシン)が置いてあり、時にお爺さんがそれを爪弾く。不思議な魅力があった。

 だが同時にかつて本土(ヤマトンチュ)が沖縄(ウチナンチュ)にしてきた(ある意味今もしている)仕打ちについて聞かされる事もあり、こう言う温厚な人柄の中に色々なものを抱えてきている事もやはり実感させられたりも。

 そんな思いがあったせいだろうか?どうも癒されなかった気もする。こうして屈託無く笑う顔の奥はどうなんだろう?などと考えてしまうのは、映画を見る上では邪魔になるのだが、どうしてもその思いを捨てられなかったのが原因だろう。

 本土の人間があんなに簡単に受けいれられるのか。とか、島だけの問題で済ませるものなのか?とか政治的な事を考えてしまうのは良くないな。

 キャラクターはNHKの「ちゅらさん」ですっかり有名になった平良とみが、そのまんまで登場していて何か嬉しかった(こっちの方が早いんだけど)。オジィ役の登川誠仁も、素人臭いながらなかなか味がある演技をしてくれていた(元々が役者ではなく、三線(サンシン)の第一人者だとか)。

(評価:★3)

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