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[コメント] イヴの総て(1950/米)

良質なミステリアスを自らお開きにしてしまったSO-SO作品
junojuna

 ベティ・デイヴィスの愛らしさ。女の多くの部分がこの女優を持ってして体現されたという映画史にとって輝きに満ちたフィルモグラフィ。熟女映画の最高峰。ことさらグレン・クローズが可哀想である。しかし多かれ少なかれ芸能界、この手の話は日常茶飯事であるであろうにこの映画の制作中どんな空気が漂っていたのだろうかマリリン・モンロー。 本作、マンキーウィッツの臭い演出がところどころに苦味走るが、中盤までの流れは巧妙である。だがいただけないのが終盤の見事なまでの割り切ったオチの着け方。まるで火曜サスペンス劇場の「私は全部知っている」的な帰結は残念至極である。この時代のハリウッドに見られる映画の着地点がその後のニューシネマに代表されるカウンタームーヴメントとして花開くのであろう。

(評価:★3)

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